第14回 マッチレースの練習方法(1)
 泥の船に葉っぱのセイル

Posted by mantaro on 2011年11月6日 under 未分類 | Comments are off for this article

今回はマッチレースの練習について書いてみたいと思います。
マッチレースでは、とにかく2艇練習。その中でも「スタート練習」が最も多く行われます。
というより「スタート練習しかしていない」と言っても過言ではないくらいです。
それだけで良いのか?という議論はあるのですが、まずはスタート練習を行える環境を整える事が基本となります。

2艇のヨットについて

マッチレースは同じ性能のキールボート2艇で行いますから、これをどこで調達するか?
練習段階から自前の同型艇が用意できるなら最高なのですが、なかなかそうはいきません。
レンタルするとすれば、関東なら「NST(ニッポンセールトレーニング葉山)」、中部なら「日産マリーナ東海」、関西なら「新西宮YH」、伊勢には私達のチームがいつもお世話になっている「志摩YH」など。
費用はかかりますが、JYMAの大会を開催しているマリーナですので、マッチレースに対する理解があります。

一般のオーナー艇の協力が得られるなら、これほど素晴らしい事はないです。
多く普及していて適したサイズの艇としては、九州ならJ/24のフリートが強いですし、琵琶湖ならミニトンで使用されるYAMAHA-23が多いです。また横浜にはYAMAHA-26のクラブがありますね。
しかし、マッチレースでは接近戦が行われるので大事なヨットを壊してしまう危険性と常に背中合わせなので、例えばオーナーが大学の先輩OBであるなど、非常に強い協力が得られないと難しい側面はあります。
 
 
泥の船に葉っぱのセイル

写真は、紀州ヨット少年団が使用していた練習艇です。

二宮隆雄大師匠はよく「泥の船に葉っぱのセイルでえぇんだ!」と仰っていました。
この2艇もボロボロになって最後は艇体がマストを支えることすら出来なくなるまで働き続けました。
セイルも中古をもらってきて、破れたらガムテープを貼って修理していたのを思い出します。

この写真は2003年当時の練習風景で、ゲストとしてシエスタチームが合同練習に来ていたので、見栄を張ってかなり良いセイルを使っていますね。
バテンが抜けていますが、、、
師匠はいつも、ボロボロになった2艇を指して「これこそが最高のヨットだろぉ?」と仰っていました。
この年、紀州ヨット少年団は全日本マッチを制しました。

このように、艇の質ではなく「2艇あること」が大事ですので、もしこの2艇が同型でなかったとしても、例えJ/24とYAMAHA-26であったとしても、その2艇を使って同様の練習をしたことでしょう。
速い方の艇には水を入れたポリタンを積むなどして、ハンデを調整すればよいことです。
ある程度近い艇が2つあれば、それで最高の練習はできると教えられました。

もし、これからマッチの練習に取り組もうと考えているなら、どんな艇でも良いので(もちろんディンギーでも構わないです)、とにかく1日でも多く、2艇練習を行うことだと思います。
 
 

スタート練習ですので、本部艇とアウターマークをアンカーで打ちます。
アンカーがないので、コンクリのブロック、アンカーロープの代わりに工事用のトラロープ。
このブロックの穴で、タコが釣れたことがありました。。。

本部艇の長さが30ft程度あることが、スタートマニューバに影響しますので、その長さをだすために、本部艇側のマークには10m程度の浮きを流します。
できれば、上マークも打った方が良いですね。かなりの近距離で良いです。

練習の準備はこれだけ。
マークが打てたら「3、2、1、5分前!」と声をかけ、各自腕時計のカウントダウンタイマーを合わせます。
両艇が本部艇側とアウター側に分かれて、4分前でエントリー ~ スタートマニューバ。
スタートしたら上マークを廻って、スピンでスタートラインを流し込みフィニッシュ。
もしくは、アウターマークを下マークに見立てて、マークラウンディングしたところでフィニッシュ。

スタートラインの距離は、ヨットで帆走って約30秒くらいの長さ。
10度くらい風向からズレたって気にしない。もし上有利なら両艇が必死で本部艇側を取りに行けばよいことであり、それがまた練習になります。

この練習、楽しいですよ。
チョットしたことで勝ったり負けたり。いい大人が本当にムキになって何度も何度も戦うんです。
失敗してあまりに勝負にならない状態だったら「参った!もう1回」なんて事も出来ますから、接戦ばかりを丸一日やることになります。下手するとレース本番より楽しいです。
 
 
ところで、「泥の船に葉っぱのセイル」には、実はもう1つの意味があるのですが、想像つきますか?
次回は、練習メニューや学ぶべき事柄など、具体的なことについて書いてみたいと思います。
 
 
 

 
 
 
 
 

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